先日開催の黄家チャットにて、『天化は人との距離なくぐいぐいくる』と思っていた私が、その場で集まったメンバーの中でも少数派イメージなんだと知った昨今(運営者注:11月16日開催の「黄家チャット〜BL編〜」2ページ目参照)。アイヤ! っと純粋に驚いたと同時に、皆さんが抱く天化のイメージは『人付き合いが上手い』というのが多いのかぁ……と感心しきりの一夜を終えました。

私も天化が対人関係を苦手としているとは思ってないのですが、恐らく比べている『対人』の基準が違うのだな〜と気付くも、眠りに苛まれ誘われたリベンジマッチをここで挑むさ!


いつにも増して抽象的やら心象的やらですが、こんな風に思っています。


天化は物理的なパーソナルスペース(=間合い、距離感)が狭い……というか、自分のペースで一気に隙をついて関係を狭めて来るから、人と打ち解けるのも早い。つまりフレンドリーではあるし、相手との空気(=隙)を読んで、仲良くなることが出来る人間だと思っています。

楊ゼンのような尊敬の対象になる相手(=自分より強い・上手・しかも剣士)な相手には必要以上に踏み込まない、間合いを詰めずに様子を見るんです。

天化に言わせれば、
「強い剣士ほど遠間同士(広く開いた間合い)から、互いに低い構えで攻めるモンさ。」と言ったところでしょうか。
「だからって読み合いばっかじゃ先は長い。突きは打てねぇ……なら、小手調べといくとすっかね!」
ほら、案外きちんと筋道立てて距離を図って保ちます。

しかし此処から一転、自分と同等(=ライバル)であるナタクには、気を使わずに物理的にも精神的にも同じパーソナルスペース(=間合いと立場)で接します。いくら自身のアイデンティティーが闘いであるからとは言え、再会したばかりの家族を置いて闘いを申し出てしまうぐらい、なおかつナタクにも"闘いたい"と思わせてしまう程度には、闘争心等も含めて相手の懐を掴んで揺さぶりをかけ始めている訳です。

「やってやらぁ宝貝人間!上段の構えで一気に突くさ!(上段の構え=最も攻撃意欲の現れた戦闘用の構え、自分の強さの誇示でもある)」

この人はどうすればノルか、どうすれば全力で闘い、自分との強さを計れるか。そんなことを含めてすっかりナタクを把握している部分がある。
これが、チャットで発言した「天化は人ぐいぐいくる」という考え方に繋がった根本です。

また、自分より格下(=ザコ、弱い、知らねぇヤツ)の相手にはズカズカ。バッサリ。パーソナルスペースなんざあったもんじゃない!
見たままものを言い過ぎるあだ名しかり(カバっち、宝貝人間、コウモリ、モグラ、犬っち、馬etc.)

魔家四将戦へ場面を移してみます。

それは発天を抜きにしても、あまりにだらしなく見えた発に呆れた突っ込みであったでしょう。が、すっかり昇山して"人間"の感覚を忘れているのか、それとも幼い頃から"武人"しか知らないからか、はたまた両方か。

人間である発が魔家四将を前に脅えないはずがなかろう! という"人間側"の感覚はすっかり天化の中から消えてしまって、「さっさと消えるさ!」とのあんまりな「逃げろ!」の激励(笑)に姿を変えてしまいます。

これらは、天化が剣士である故に、人との距離の取り方が"人間同士のそれとは違う"面。

そして最後。
こちらは学問としての言葉の教育が足りない故か、あまりに素直であるが故か、自分に厳しく他人にも厳しい現れか。

「拒食症とは無縁のカバさ」

との言葉。

これは拒食症である姫昌(父の直属の上司)の病状や身分を軽んじているとも捉えられかねない言葉。四不象が以前から「カバっち」呼びを嫌がっていることを知りつつのカバ呼び。
それらの合わせ技で放たれた、少年らしいストレートさであるが故にオブラートがボロボロになってしまった言葉ですね。
今は若さでカバー出来るであろう発言ですが、剣士として道士としての立場からすればまだまだ未熟な言葉でもある。

それでも、不思議と本音の部分で嫌われてしまうようなことはなく、誰とでも友好関係を作っている天化であるからその妙は発揮され、ぐいぐい、しかしするりと懐に入り、ついついみんなが笑ってしまう。そんな不思議なパーソナルスペースの作り方をしているんです。

そんな彼が、弱音や本音を吐いたことがある"友人"、"親友"と呼べるひとがいないこと。天化こそが、自らの開示を誰よりも拒み、自らの内側だけで解決しようとする生き方をしていること。なんとも不思議な、哀しくも天化らしいパーソナルスペースだなあと、思い耽るこの頃。

天化再燃から4年の初冬のことでありました。 




written by アユム様(発天途上郷

[13年 11月 22日]